知の望遠鏡

文系教師と理系研究員の本の紹介を中心としたブログです。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

DynaMito Mitsukuniーダイナマイト 黄門様ー『光圀伝』

■破天荒黄門様 これほどまでに、水戸光圀を清濁併せ持つdynamicな人物として描いた小説はないだろう。 光圀という男はどう生きたのか?痛快に描いたのがこの物語だ。 「助さん、格さん、少し懲らしめてやんなさい!」 から始まるおきまりの勧善懲悪ストーリ…

初めて彼女を部屋に呼んだ時に一緒に見るべき!『ドキュメント太平洋戦争』(涙腺崩壊!号泣必至!)

こんにちは。 今日は、僕のおすすめのDVDを紹介しようと思います。 それは「ドキュメント太平洋戦争」。 1992年に放送されたのNHKスペシャルのシリーズをDVD化したものです。 何かで見てすごい感動したのを覚えていて、ついに今回DVDBOXを買ってしまいま…

脳が創る感覚、そこに実体は在るか?ー『触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか』ー

茸氏、このところ小説書評が続いておりましたので、今回は理系本です。 感覚というものは人それぞれに異なるもの。 「私の視ている赤とんぼとあなたが視ている赤とんぼは、果たして同じ『赤とんぼ』なのか?」 否。 私が視ている「赤」を他人は「橙」と視る…

世界の果ては折りたたまれて、世界の内側にもぐりこんでいるー「ペンギンハイウェイ」&「夜行」ー

読者諸賢、ごきげんよう。 一週間ぶりのご無沙汰である。 森見氏の小説といえば、京都を舞台に知的ではあるのだがなんだか面倒臭い腐れ大学生あるいはタヌキが主人公の物語が多い。 今回は京都が舞台でなく、腐れ大学生も主人公でないSF作品である。 森見氏…

哲学を学ぶには『Century books―人と思想』シリーズがおすすめ!

教員になってから、倫理という科目を教えなければならなくなった。 専門的には、本当は世界史を教えたかったのだが、人が足りないというからしょうがない。社会科という教科は、結局オールマイティーにできなければならないのだ。 (今や地理・世界史・日本…

茸氏、御朱印帳を持って、神社を巡る。

読者諸賢、ごきげんよう。 寺社仏閣巡りはいい。 寺社仏閣巡りをするために旅行をすると言っても過言ではない。 仏像を巡る旅も良いのだが語ると長くなるので、今回は神社についてである。 色鮮やかな社殿、長くその地に鎮座し古の歴史を感じさせる社殿を見…

理想と現実に挟まれて圧死する教員『反省させると犯罪者になります』

今回は、教員らしく教育関係の本を取りあげたい。 本書は、タイトルがとてもセンセーショナルで何かと話題になった本であるが、伝えたいことは簡潔明瞭であり、以下のよう要約できると思う。 反省文を書かせたりして反省を促すような生徒指導は、形だけの反…

先輩と黒髪の乙女の奇妙な恋ー「夜は短し歩けよ乙女」ー

読者諸賢、ごきげんよう。 今春、森見登美彦氏の名作「夜は短し歩けよ乙女」が映画化されるとのこと。 勿論、私は映画を観に行くつもりである。 その時、横に黒髪の乙女が居れば完璧なのだが、世の中は厳しい。 ○ 良い機会なので今一度、「夜は短し歩けよ乙…

冬はやっぱり鍋。

こんばんは。茸です。 2月になりました。 明後日は立春・節分、暦の上では春へ移り変わる時季だそうです。 このところ、関東の方は暖かい日がぼちぼちあるようですが、東北はやっぱり寒い。会社から帰ってくるだけで、カラダが冷えきってしまう。 やはり、そ…