知の望遠鏡

文系教師と理系研究員の本の紹介を中心としたブログです。

介氏(文系)

牟田口化する職場『昭和の名将と愚将』

特に面白いのは、「愚将」の部分でした。 個人というよりは、組織的な部分の問題点を考えました。 今の職場に通じる部分があるのが、とても心配でございました。 ①上層部から出される絶対達成不可能な目標。 ②絶対達成不可能とわかっていながらも、それを言…

僕らは遺伝子の論理に逆らえるのか『本当は怖い動物の子育て』

久しぶりの投稿です。 わかったこと ・一見すると、「子殺し」という行為は、「種の保存」という観点からみれば、異常で狂った行為だが、動物は「種の保存」のために行動するのではなく、「自分の遺伝子のコピーをいかに多く残していくか」ということを至上…

綺麗事が通用しない時代に読むべき本『政治的に正しいおとぎ話』

最近は、いろんな部分で「本音」で語る人が、もてはやされる時代になっているように感じる。 この「本音」というのは、 あくまでも本当に自分が考えていることではなく、「本音っぽい」ことだ。「本音っぽい」とはどういうことかというと、「世間一般的に正…

ひねくれ者の名言集『ラ・ロシュフコー箴言集』

先日、卒業式を迎えた。 生徒にとっては一生に一度のことだが、教員にとっては毎年のイベントの1つだ。 そこでいつも困るのは、スピーチだ。 人前で喋らなければいけないことが多く、何か「良いこと」を言わねばならないのだ。 そこで、便利なテクニックは…

「0.001秒の悪魔」を描いたギャグ漫画『ドミノキック 並べられたドミノをキックしたらどうなるのかしら?』

日常生活で、ある時ふと、この状況でもしこんなことをしてしまったらやばいことになるんだろうなーというような妄想をしたことはないだろうか。 (例えば、葬式中に坊主の頭を引っ叩いたらどうなってしまうのだろう・・・みたいな) 自分は結構そういうこと…

初めて彼女を部屋に呼んだ時に一緒に見るべき!『ドキュメント太平洋戦争』(涙腺崩壊!号泣必至!)

こんにちは。 今日は、僕のおすすめのDVDを紹介しようと思います。 それは「ドキュメント太平洋戦争」。 1992年に放送されたのNHKスペシャルのシリーズをDVD化したものです。 何かで見てすごい感動したのを覚えていて、ついに今回DVDBOXを買ってしまいま…

哲学を学ぶには『Century books―人と思想』シリーズがおすすめ!

教員になってから、倫理という科目を教えなければならなくなった。 専門的には、本当は世界史を教えたかったのだが、人が足りないというからしょうがない。社会科という教科は、結局オールマイティーにできなければならないのだ。 (今や地理・世界史・日本…

理想と現実に挟まれて圧死する教員『反省させると犯罪者になります』

今回は、教員らしく教育関係の本を取りあげたい。 本書は、タイトルがとてもセンセーショナルで何かと話題になった本であるが、伝えたいことは簡潔明瞭であり、以下のよう要約できると思う。 反省文を書かせたりして反省を促すような生徒指導は、形だけの反…

本を断捨離して、本棚を最高のときめきインテリアに。

こんにちは、介です。 僕は、見かけは柔道選手みたいですが意外に乙女な所があって、結構、整理整頓とか好きなんです(でも掃除は苦手で、あまり好きじゃない)。 最近、話題になっていた『人生がときめく片づけの魔法』を読んで、影響を受けまくりまして、…

現代の「スマホ禍」~新しい道具との付き合い方を考えよう~『文字禍』

中島敦 文字禍(青空文庫リンク) 私の好きな作家の一人に中島敦がいる。 出会いは、中学時代に読書感想文で、彼の代表作『山月記』を読んだ時だ。 文体が漢文調で難しかったが、内容に引き込まれた。 人生で折に触れて読み返し、私の人生に大きな影響を与え…

「働き放題ブラックプラン」化する労働『ブラック企業~日本を食いつぶす妖怪』

この本は、タイトル通り、いわゆる「ブラック企業」の実態を実際の話を取り上げながている。特に、新卒の若者がブラック企業に就職し、辞めたくても辞められず、心を病んでしまうような事例を数多く取り上げている。20代後半の自分としては、他人事ではな…

ビザンツは男のロマンや!『生き残った帝国ビザンティン』

まず最初に自分の思い出について語らせてほしい。自分は、歴史好きが高じて、今の仕事についている。歴史が好きになったきっかけ。その1:一番最初に買ってもらったゲームが、なぜか「信長の野望」。その2:小学校5,6の時に三國無双にハマったこと。(…

お前は受験に落ちた回数をおぼえているのか?『科挙』

冬休みが終わった。 忘年会もしたが、やっぱり今年が終わった気はしない。 なぜなら、もうすぐ、センター試験があるからだ。 受験が終わらなければ、肩の荷は降りない。 生徒も必死だが、我々教師も必死だ。 今でもよく授業中に話すが、 いつの時代も試験と…

文理対談「近親婚について」ークローズドコロニー、多様性、グローバリゼーションー

介氏(文系)ー以下、介 茸氏(理系)ー以下、茸 介 こんばんわ。 茸 さて、初回テーマだけども。 介 近親婚の問題について取り上げてみましょう。 茸 承知。では、介氏の見解からどうぞ。 介 近親婚というのは、ほとんど民族や文化でタブーとされていますね…

マキャベリズムからノブレス・オブリージュへ『戦場の精神史』

皆さんは、武士道という言葉を聞いたとき、どのようなイメージを描くであろうか。 正義。 名誉。 忠義。 などなど、おそらく、「義を何よりも重んじて主君に忠誠を尽くす」を想像する人が多いと思われる。しかし、このような美しき武士の姿は、幻想でしかな…

「中国人」とは一体何なのか『紫禁城の栄光』

私は、三国志が好きだ。 義に暑い漢たちのとても格好いい生き様。 私も、そのようにありたいと思ったものだ。 しかし、三国志に登場した「中国人」たちは、今存在しているのか? その答えは、NOだ。(かすかに血が残っていればいい程度であろう) なぜならば…

烏帽子じゃないから恥ずかしくないもん『殴り合う貴族たち』

『真田丸』が最終回を迎えた。視聴率は、最近の大河ドラマには珍しく、高視聴率をキープしていたようだ。一方、低視聴率に連発した大河があった。・・・それは、4年前の『平清盛』である。しかし、私は、『平清盛』が…大好きなのだ! 『真田丸』も、もちろ…

史上最強の赤ペン先生『雍正帝』

教師の仕事についてからというもの、赤ペンの消費量が異常に早くなった。採点はもちろんのこと、毎日提出される学習記録帳なるものにコメントを返してあげなければならない。勉強した時間や内容や、一日の反省。真面目に書く生徒もいれば、他愛もない世間話…

家族の相対化する『社会人類学-アジア諸社会の考察-』

教師をしていると、様々な家族のあり方があることに驚かされる。自分の家族が当たり前だと思っていたが、世の中には家族の数だけ家族の形があるのだと。その違いに四苦八苦する毎日だといっていい。 そんな中、この本を思い出した。大学時代にレポートで読ん…